聖書翻訳の歴史 | 翻訳史8 民衆の聖書となる 現代語への翻訳


1 ザ・バイブル
2 聖書は何語で書かれたか
3 聖書の成り立ち
4 聖書は写本で伝えられた
5 ギリシア語の写本
6 パピルスやヴェルムに
7 翻訳された聖書 古代訳
8 民衆の聖書となる 現代語への翻訳
マルティン・ルター
写真の説明
マルティン・ルター

中世の後半、ラテン語は一部の聖職者や学者だけが読める特権的な言語となり、ラテン語聖書は民衆のものでなくなってしまった。これを一般民衆が読むことができる言語に翻訳して聖書を民衆に解放しようとした人々がいた。

聖書の英語訳を最初に行ったのはジョン・ウィックリフである。これはラテン語からの翻訳で1382年に完成した。また原典から最初に英語に翻訳したのはウィリアム・ティンダルで、1525年に新約聖書を出版した。英語印刷聖書の最初のものである。ティンダルの後継者であり、旧新約聖書の英語訳を完成させたのはカヴァデ-ルであった。(1535年)

イギリスの宗教改革の迫害から逃れてジュネ-ブに渡った学者たちによって翻訳された「ジュネ-ブ聖書」は1560年に出版された。英語の聖書で初めて節の区分の数字が入ったものである。

マルティン・ルタ-は聖職者や神学者だけが読めるラテン語聖書でなく、ドイツ民衆が読むことができるドイツ語聖書を原典から翻訳した。ワルトブルク城内で保護されている間に翻訳に従事し、1522年9月に新約聖書「九月聖書」を発行した。旧約と続編は1534年に出版された。

14、15世紀南ドイツやオ-ストリアで民衆の教育のために「貧者の聖書」と呼ばれる絵解き聖書が作られている。清貧の修道士が一般信徒のために作ったというのが名の由来だといわれる。

英国王ジェ-ムス1世は従来の英語聖書を改訂した新しい訳の聖書を作ることを要請し、54人の学者によって翻訳されたのが「ジェ-ムス王欽定訳」(キングジェームス訳)である。1611年に出版されたが、今日に至るまで最も権威ある英語聖書としての評価を持ち続けている。その後1885年には「英国改訂訳」が、またアメリカでは1901年に「アメリカ標準訳」が出版された。標準訳聖書を改訂した「改訂標準訳」(RSV)が1952年に完成した。イギリスにおいては、1970年にNew English Bibleが出版された。これは1989年に改訂されRevised English Bibleとして出版された。

今日現代人に親しみ易い聖書の翻訳が求められているが、この期待にこたえてアメリカ聖書協会からGood News Bible(TEV:Today's English Version)が1976年に、Contemporary English Version(CEV)が1995年に出版されている。

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