総主事 渡部 信
General Secretary Makoto Watabe
対立の狭間で・・・レバノンの聖書頒布
  今年の4月にレバノン聖書協会で会議がありベイルートに出かけました。レバノンは10年前まで、イスラム教徒とキリスト教徒とが反目し合い内戦状態が長い間続きましたが、今では双方和解し、市内の日常生活は正常化されておりました。そして町の建物のあちこちに今でもそのときの銃弾の跡を見ることができます。今、レバノンへはパスポートにイスラエルの入国記録があると入国できませんが、ここにユダヤ人との対立がいまだ見られます。

  レバノンといえば聖書に出てくるレバノン杉がすぐ思い出されるでしょう。その樹齢はなんと千年以上もあり、今は乱伐採で一部の地域しか残っていないということです。ちなみにレバノンの国旗にはこのレバノン杉が描かれております。

  さて、首都ベイルートの北30kmぐらいのところに「ビブロス」という町があるのですが、この町の名前こそバイブルの語源となった言葉です。昔、フェニキア人が最初にアルファベットをこの付近で考案し使い始め、これが英語のバイブルという言葉になりました。いかに古い歴史を持った国なのかとただ驚くばかりであります。レバノン南方へ出かけてイスラエルをのぞくと、ちょうどその先がガリラヤ湖となり、レバノンからイスラエルへはパスポートを見せれば簡単に入国できるそうです。その国境線には国連軍の警備兵が警護しておりますが、対イスラエルとの紛争はほとんどなくなった現在、イスラエルの方が胸襟を開いて待っているという感じです。つまりイスラエルにはレバノンの入国記録があってもOKということです。

  このレバノンのベイルートの地に聖書協会が置かれているその存在意義は大きく、話によりますとイスラム諸国に頒布するアラビア語聖書のほとんどがここで製作・出版されているということです。このように世界の政治、歴史、地理、宗教の違いや対立をくぐりぬけながらも、すべての人々に神のみ言葉である聖書を届ける努力が、今もこうしてこの地でもなされていることに、神様の御手を感じざるを得ませんでした。
2001年10月
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