神戸女学院・日本聖書協会 150年記念講演会 開催報告

2025年5月31日(土)、神戸女学院大学文学館(兵庫県西宮市)において、神戸女学院・日本聖書協会 150年記念講演会「近代日本の文化形成と未来へのまなざし —聖書翻訳の貢献」が開催されました。
本講演会は、神戸女学院と日本聖書協会がともに創立150年を迎えることを記念して行われ、集まった約60名の参加者は講演に熱心に耳を傾けました。

講演

講演1:新しい時空を拓いて—明治元訳・大正改訳の「視よ」に着目して—

神戸女学院大学文学部准教授である大澤香氏が、文語訳聖書における「視よ」という語の使用に焦点を当て、明治元訳と大正改訳の翻訳過程やその文化的背景について講演しました。

講演2:芥川龍之介と明治元訳聖書
フェリス女学院大学名誉教授の佐藤裕子氏が、文豪・芥川龍之介と明治元訳聖書との関係について講演し、聖書が日本文学に与えた影響を探りました。

両講演後には、大澤氏と佐藤氏による対談が行われ、聖書翻訳の歴史や文化的意義について活発な意見交換がなされました。

記念展示見学

講演会終了後、参加者は重要文化財に指定されている建物や、その日限りで展示された大正改訳の原稿などの貴重な資料を見学しました。

当日限定で公開された貴重な資料(日本聖書協会蔵)

日本語聖書が日本の教育や文化に果たした役割について理解を深めるとともに、神戸女学院と日本聖書協会の150年にわたる歩みを振り返る貴重な時間となりました。

講演の模様は、日本聖書協会youtubeチャンネルにて配信予定。