

ギリシア語写本は大文字写本Uncialと小文字写本Minusculeとに大別される。大文字写本はすべて大文字で語と語の切れ目が無く、文様のように美しいが、慣れないと読むのには困難である。小文字写本は草書体で語の区切りもあり読み易い。9世紀を境に、それ以前が大文字写本で、小文字写本はそれ以後に属する。そして3世紀ごろまではパピルスに書かれたものが多く、また巻物(Scroll)に代わって綴本(Codex)が多く見られるようになる。
大文字写本で主たるものは、
- アレクサンドリア写本 5世紀前半、アレクサンドリアで作成されたと推定されている。大英博物館所蔵。
- ヴァチカン写本 4世紀。ヴァチカン図書館所蔵。
- シナイ写本 4世紀。シナイ山麓の聖カテリナ修道院でティッシェンドルフが発見した。発見後ロシア皇帝に献じられペテルスブルク図書館に置かれていたが、ロシア革命後ソビエト政府からイギリスが買い取り、現在大英博物館所蔵。
写真の説明
シナイ山麓の聖カテリナ修道院とシナイ写本(4世紀)
1844年ティッシェンドルフが43枚の皮紙に書かれたギリシア語の写本を発見。その後298枚の旧新約聖書の写本が見つかった。旧約の1部と新約の全部(マルコの最後の12節を欠く)がある。(写真提供/横山 匡)
翻訳史
バイブルとは|語源と意味、聖書との違い
「バイブル」はギリシア語で書物を意味する「ビブリオン」に由来する言葉です。聖書がなぜ「書物の中の書物」と呼ばれるのか、その語源と成り立ちを日本聖書協会がご説明します。
聖書は何語で書かれたか|原典の言語を解説
旧約聖書はヘブライ語、新約聖書はギリシア語で記され、一部にアラム語も用いられています。イエスが日常話していた言葉は何か。聖書の原典の言語を日本聖書協会がご説明します。
聖書の成り立ち|正典はどう定まったか
旧約聖書は「律法」「預言者」「諸書」の三区分から、新約聖書は27巻から成ります。数百年をかけて聖書がひとつの正典としてまとめられた経緯を日本聖書協会がご説明します。
翻訳史04|聖書は写本で伝えられた
われわれに伝えられた聖書の本文はすべて写本によるもので、聖書の原本というものは…
翻訳史05|ギリシア語の写本
ギリシア語写本は大文字写本Uncialと小文字写本Minusculeとに大別される…
翻訳史06|パピルスやヴェルムに
パピルス紙はエジプトにおいて紀元前3000年ごろ考え出された…
翻訳史07|翻訳された聖書 古代から中世
古今東西の文献の中で、聖書ほど古くから今日に至るまで多くの翻訳がなされてきたものはない…
翻訳史08|すべての人々の手に聖書を 近現代の聖書翻訳
ラテン語で書かれた聖書を理解できるのは一部の者だけだった…








